消化器(食道・胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓)がんの予防、早期発見、症状、診断、治療

疫学と原因(大腸がん)

疫学) 悪性新生物の部位別死亡率で、女性は第1位、男性は肺がん、胃がんに次いで第3位(2013年)。食生活の欧米化により増加を続けている。

 

大腸がん

 

 

原因) 大腸がんの発癌にかかわる遺伝子として、発癌遺伝子:K-ras(12p)、癌抑制遺伝子:APC(5q)、p53(17p)があり、これら遺伝子の多段階にわたる変異・欠失によって説明されるVogelsteinの多段階発癌説、腺腫が癌化するadenoma-carcinoma sequence。もう一つは粘膜から直接癌化するde novo pathwayが考えられている。

 

大腸がん

 

大腸がんのリスクとして、食生活の欧米化、遺伝的素因、肥満、タバコ、食物繊維の欠如、腸内細菌の変化、高齢化などあげられます。胃がんは減っても、大腸がんは減っていません。

 

(発見されるケース)
発見されるケースとしては、大腸がんが心配、50歳を過ぎたからといった理由で医療機関を受診し、大腸カメラによって偶然発見される。検診の便潜血が陽性となり、医療機関受診を勧められ、発見される。下血、腹痛や下痢、腸閉塞症状(排ガス、排便の停止や腹部膨満感)により発見される。他の病気で、CTを撮像したら、たまたま進行大腸がんが指摘された。これらが、臨床の場では一般的となります。

 

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がんの中でも特に消化器(食道・胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓)がんについて、日本外科学会専門医・指導医、消化器外科学会専門医・指導医、肝胆膵外科学会高度技能指導医、内視鏡外科学会技術認定医、医学博士を取得した一般消化器外科医が情報発信しています。一般の方から医療従事者の方まで、がん特に消化器がんの予防、早期発見、症状、診断、治療を中心に広く参考になれば幸いです。