医療機関遺伝子検査G-TAC (Genetic,individualized Treatment Assist Center)
G-TAC(Genetic,individualized Treatment Assist Center)とは、医療従事者の情報ポータルサイトm3ドットコムが発足した「ゲノム・パーソナル医療」への関心の高い医師たちで構成されるネットワークで、個々人の特性に応じた「パーソナル医療」を推進し、「病気管理」から「健康管理」へと変革をもたらすことを目的としています。
各遺伝子関連検査を、医療機関を通じて、医師のコンサルティングのもと行う手法となります。
がん(今のリスク)
【消化器がん早期リスク判定】マイクロアレイ血液検査
がんなどに対する体の反応を遺伝子レベルで測定することができる検査です。
たった一度の採血で、消化器がん(胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がん)の早期リスクスクリーニングが可能です。
<検査手法>
・マイクロアレイという、がんなどの異物に対する体の反応を遺伝子レベルで測定できる最新の技術を使っています。
・血液からmRNAという遺伝物質を抽出します。
<検査結果>
・確度100%、特異度87%の高い信頼性をもった検査結果です。
エビデンス
Inflammatory features of pancreatic cancer highlighted by monocytes?macrophages and CD4+T cells with clinical impact
Masao Honda : Biochemical and Biophysical Research Communications , Differential gene expression profiling in blood from patients with digestive system cancers
金沢大学十全医学会雑誌第120巻 第2号(平成23年6月) 末梢血液細胞を用いた病態解析の可能性
がん(遺伝的な発症リスク)
【36のがんリスク判定】GIGRシリーズ Cancer-PLUS
胃がん、大腸がん、膵臓がん、肺がん…114の遺伝子から36項目のがん発症を知ることができる遺伝学的検査です。がんが発症しやすい部位を特定することで、定期検診の計画に活用できます。医師向けに最適化された検査報告内容で、データの解釈と報告が容易な点が特徴です。参照する論文数は80以上、がんに特化した遺伝学的検査として高い信頼性をもっています。
エビデンス
Wu C, Hu Z, He Z, et al. Genome-wide association study identifies three new susceptibility loci for esophageal squamous-cell carcinoma in Chinese populations. Nat Genet. 2011;43(7):679-84.
Qiao L, Feng Y. Genetic variations of prostate stem cell antigen (PSCA) contribute to the risk of gastric cancer for Eastern Asians: a meta-analysis based on 16792 individuals.Gene. 2012;493(1):83-91.
Peters U, Jiao S, Schumacher FR, et al. Identification of Genetic Susceptibility Loci for Colorectal Tumors in a Genome-Wide Meta-analysis. Gastroenterology. 2013;144(4):799-807.e24.
Cui R, Okada Y, Jang SG, et al. Common variant in 6q26-q27 is associated with distal colon cancer in an Asian population. Gut. 2011;60(6):799-805.
Tomlinson IP, Webb E, Carvajal-carmona L, et al. A genome-wide association study identifies colorectal cancer susceptibility loci on chromosomes 10p14 and 8q23.3. Nat Genet.2008;40(5):623-30.
生活習慣病(今の発症リスク)
【慢性腎臓病リスク判定】CKDリスクチェック
「CKDリスクチェック」は、「L-FABP(エルファブ)」と「尿中アルブミン」を組み合わせることにより、腎臓の機能が正常であるかを調べ、これまでよりも早期にCKDのリスクを判別することができる尿検査です。
一般的な健康診断では、試験紙法による尿蛋白や血清クレアチニン値から計算するeGFRが実施されていますが、いずれも腎臓の機能障害がある程度進んでから(CKDステージ2以降)でないとCKDを発見することが難しい状況です。
一方、「L-FABP」は腎臓の虚血による尿細管障害を反映しているため、腎機能の障害をより早い段階から捉えることができます。「CKDリスクチェック」は、この「L-FABP」と現在のCKD診断のゴールデンスタンダードで、腎臓の糸球体障害を反映している「尿中アルブミン」を組み合わせることで、より早期かつ正確に腎機能の低下を把握し、高精度にリスク群を判別できることができる検査です。
エビデンス
Urinary fatty acid?binding protein as a new clinical marker of the progression of chronic renal disease. J Lab Clin Med. 143(1): 23-30, 2004.
Additive antioxidative effects of azelnidipine on angiotensin receptor blocker olmesartan treatment for type 2 diabetic patients with albuminuria Hypertens Res 34: 935-941, 2011.
Diabetes: A new urinary marker predicts progression to albuminuria and risk of death in patients with type 1 diabetes mellitus. Nat Rev Nephrol. 6(8): 445, 2010.
【軽度認知障害リスク判定】MCIスクリーニング検査
当検査はアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)の原因物質である「アミロイドベータ(Aβ)ペプチドを脳内から排出」する働きや、「そのシナプス毒性に対して防御」する働きのある3種類のタンパク質(apoA1、C3、TTR)の血液中の量を調べています。これらのタンパク質は軽度認知障害(MCI)やアルツハイマー病で低下していることが知られています。
判定はAβによるシナプス障害を直接反映しているものではなく、これらのシナプス障害を防ぐタンパク質の働きが低いことを示します。シナプス障害を防ぐタンパク質の働きが低いと、Aβがたまりやすくなったり、シナプス毒性を防ぎきれなかったりすることで、Aβ毒性に対する抵抗力が弱って、その結果シナプス障害を引き起こし、MCIやアルツハイマー病のリスクが高まると考えられます。
エビデンス
Alzheimers&Dimentia2015
日本認知症学会誌_2013
【脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク判定】LOX-index(ロックス・インデックス)
一般的にLDL-Cが動脈硬化の原因として挙げられますが、正常なLDL-Cは直接の原因とならず、活性酸素等の影響で変性した酸化(変性)LDLが動脈硬化の原因となることが明らかになっています。また、この酸化(変性)LDLが血管内のLOX-1(たんぱく質)と結合し、血管内皮障害を引き起こすことにより、動脈硬化の発症につながると考えられています。
「LOX-index」は酸化(変性)LDLとその受容体であるLOX-1とを掛け合わせた指標として、国立循環器病研究センターの沢村 達也博士(現 信州大学医学部器官制御生理学教室教授)らによって提唱されました。約11年間のコホート研究(吹田研究)の結果、「LOX-index」が高い場合は低い場合と比べて、脳梗塞で約3倍の発症率、心筋梗塞で約2倍の発症率となることがわかっています。
エビデンス
Sawamura, T, An endothelial receptor for oxidized low-density lipoprotein. Nature, 386:73-77, 1997.
Nobutaka Inoue, LOX Index, a Novel Predictive Biochemical Marker for Coronary Heart Disease and Storoke,Clinical Chemistry 2010; v.56.p.550-558
The Relationship between Lectin-Like Oxidized Low-Density Lipoprotein Receptor-1 Ligands Containing Apolipoprotein B and the Cardio-Ankle Vascular Index in Healthy Community Inhabitants: The KOBE Study.
【ライフスタイル・栄養提案】運動・栄養プログラム
サインポストの遺伝子検査は、大阪大学医学部とOMRFIT STUDY (Study of Order-Made multiple Risk Factor Intervention Trial)の研究成果に基づいて開発されました。弊社遺伝子検査には、生活習慣病を中心とした14項目の遺伝子的なリスクを判定し、ライフスタイル、栄養に関する提案を行う「運動・栄養プログラム」、同中国語版と、血液等の検査値と遺伝子検査の結果をあわせて、リスク判定を行う「動脈硬化リスク判定」、「糖尿病合併症リスク判定」の4つがあります。
エビデンス
山崎義光:臨床化学 第40巻第1号 生活習慣病の遺伝因子と体質遺伝子検査 2011年1月
がん、生活習慣病(遺伝的な発症リスク)
【がんを含む83の疾患リスク判定】Green Chord(グリーンコード)
ゲノム情報や遺伝子情報を解析して遺伝学的リスクを結果報告するものです。医師が受検者に対して、病気予防のためのアドバイス(食習慣や運動習慣など生活習慣の改善)をすること、早期発見の有用性を説明することで、受検者の健康が増進することを目的としています。医療行為、診察行為、診断行為、医学的助言を与える行為ではありません。唾液サンプル、血液サンプルのどちらかをお選びください。唾液、血液の違いによる精度の違いはありません。
エビデンス
日本人のための遺伝子解析サービスGreen Chord(グリーンコード)で参照しているエビデンスの一覧
私はまだ行っていませんが、一つするとなるとGreen Chord(グリーンコード)です。エビデンスの量と質がすごいです。
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