胆石症-様子を見るvs.治療をする

胆石症-様子を見るvs.治療をする

(概念と疫学) 胆道系に形成された結石の総称で、疝痛発作、胆道感染症を認めることもありますが、半数以上は無症状、いわゆるsilent stoneです。胆石症の頻度は胆嚢結石症78%、総胆管結石21%、肝内結石1.3%、毎年50万人の新規患者が発見されるcommon diseaseです。40代以上の少し太った健康な女性に多く、5F(female(女性)、forty(40代)、fifty(50代)、fertile(少し太った)、fair(健康な))が特徴です。

 

(分類) 結石の成分による分類として、1)コレステロール石(約60%)、2)色素系結石(約20%)、3)その他に分けられます。1)は胆嚢結石に多く、5Fが特徴的で、純コレステロール石、混合石(コレステロールとビリルビンが混在するもの)、混成石(コレステロールとビリルビンが各々層を成す)があります。2)は胆汁感染が関与し、ビリルビンカルシウム石(総胆管結石に多い、高齢者に多い)と黒色石(溶血性貧血、胃全摘後、肝硬変、心臓弁置換術後に合併しやすい)があります。

 

ここから本題に入りますが、10人に1人は胆石を持っています。胆嚢結石は約半数は生涯無症状と言われています。では、有症状化する場合を考えてみましょう。例えば、中華料理のような脂っこいものを食べた後、上腹部から右季肋部(右肋骨下)にかなりの痛みを感じるときがあります。これが疝痛発作です。これはなぜ起こるかと言えば、脂質を取った時、特にコレシストキニンが過剰に分泌され、胆嚢がギューと収縮します。この時、胆嚢結石が胆嚢内の胆汁を肝外胆管へ排出されるのをせき止めるわけです。これによって、激烈な痛みが起こってきます。これを一度でも感じたときは治療(通常、腹腔鏡下胆嚢摘出術)を考慮したほうが良いでしょう。これがひどくなると、Charcot3徴(疝痛、発熱、黄疸)に発展します。結石がなくとも急性胆嚢炎を起こすことがあります。これは高齢者に多いですが、胆嚢が腫大してきて、胆嚢壁の血流が悪くなり、壊疽性胆嚢炎、胆嚢蓄膿症、胆嚢周囲膿瘍、肝膿瘍まで発展することもあります。この場合、早期もしくは緊急手術(大抵は開腹での胆嚢摘出術)になります。胆嚢結石症は胆嚢がんのリスクファクターとなるのも事実です。特に高齢者ほど、注意が必要です。私も、今まで術前の診断で胆嚢がんが判明せず、胆嚢を切除して病理検査で早期胆嚢がんが発覚したケースを5例経験しています。皆さん65歳以上でした。統計的にも、高齢者(65才以上)の無症状胆嚢結石症で胆嚢がん合併は1.5-2.5%と見られており、注意が必要です。ただし、早期胆嚢がんは、胆摘だけでほぼ完治します。

 

よく、“胆嚢の結石がこんなに大きいんだ”、“こんなにも多くの石があったんだ”という言葉を耳にします。結論から申しますと、結石の大きさは関係ありません。むしろ、小結石多数の方が怖いです。何故ならば、時として、小結石は、胆嚢-胆嚢管-総胆管へ移行して、十二指腸乳頭部に嵌まり込む(嵌頓)からです。嵌頓すれば、症状は激烈で、胆道感染を伴えば、重篤化します。

 

腹腔鏡下胆嚢摘出術は、今や世界的な有症状胆嚢結石症に対する第1選択の外科治療で、安全性も担保されています。ただ、100%安全というわけではありません。少なくとも0.01%は胆管損傷を起こし、その中には、胆道再建を行ったが、胆汁性肝硬変に至り、肝移植を施行された患者さんまでいらっしゃいます。

 

総胆管結石は、高齢者、色素系結石が多く、しばしば胆道感染を併発します。重篤化すれば、Reynolds5徴(Charcot3徴+ショック、意識障害)をと共に急性閉塞性化膿性胆管炎(AOSC)を起こすことがあります。AOSCは致死的病態で、緊急に対処しないと危ないです。

 

肝内結石は数こそ少ないですが、発癌の母地となります。

 

以上より、様子を見てもよい胆石症は、65歳以下の無症状胆嚢結石症で、この場合も年に1回くらいのエコーは必要です。65歳以上の胆嚢結石症は早期胆嚢がん合併率約2%を周知した上で、どうするかを決める。総胆管結石は原則治療(内視鏡的排石もしくは腹腔鏡下排石など)が必要です。肝内結石症は、萎縮を伴い、偏在(主に肝外側区域に多い)している場合は、肝切除を考慮。

 

“胆嚢取っても大丈夫?”という質問が良くあります。胆嚢は肝臓で作られた胆汁を貯蔵して、10倍ほどに濃縮して、食べ物が入ると収縮して、十二指腸に胆汁を排出するわけですが、結論から言って、一時的に下痢を起こす方がいらっしゃいますが、食生活、日常生活、社会生活にほぼ問題ありません。

 

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