急性腹症

急性腹症(Acute Abdomen)とは?

急性腹症とは、「腹痛を主訴として発症し、しばしば嘔吐、腹部膨満、腹膜刺激症状(腹膜に炎症が波及し、おなかを押えた時より離した瞬間の方が痛くなる:ブルンベルグ徴候、おなかが板のように硬くなる:板状硬、筋性防御)を伴い、緊急に開腹手術を必要とするもの、あるいは早急に手術の可否を含めた治療方針を判断する必要がある腹部疾患群の総称」であります。このカテゴリーには、急性腸炎や過敏性腸症候群といった軽症のものから大腸穿孔や腹部大動脈りゅう破裂といった致死率の高いものまで、山ほどあります。

 

医師サイドで重要なことは、患者さんを診察したときに、保存的に経過観察(対症療法で様子を見る)できるものなのか、緊急もしくは早期手術を検討する必要があるものなのかを見極めることです。

 

もう一つ重要なことは、おなかの病気以外にも、急な腹痛を呈する場合があるということです。心筋梗塞、急性心膜炎といった心臓の病気、肺塞栓(エコノミー症候群)、自然気胸といった胸部の病気、腹部大動脈りゅう破裂、大動脈解離といった大血管の病気、急性腎盂腎炎、尿管結石といった泌尿器科の病気、卵巣嚢腫茎捻転、子宮外妊娠破裂といった婦人科の病気、糖尿病性ケトアシドーシス、ポルフィリン症といった内分泌科の病気、帯状疱疹、肋間神経痛といった神経の病気など、まだまだ鑑別すべき疾患はたくさんあります。

 

したがって、病歴を取りながら、速やかに診察し、ルーチン検査(血液検査、胸腹部X線検査、心電図、腹部エコー)と必要に応じて造影CTをとり、緊急手術の適応となる病気を除外する作業が第1となります。こればかりは、診察医のスキルと画像診断に秀でた放射線科医の存在がものを言います。

 

緊急手術が必要なおなかの病気として、消化管(特に大腸)穿孔、絞扼性イレウス(腸が詰まって、腐った状態)、急性胆嚢炎のひどいもの(腐っている、穴が開いている)、急性壊死性腸管虚血(腸への血の巡りが悪くなり、腸が腐った状態)などあり、おなかの病気以外として、腹部大動脈瘤破裂、卵巣嚢腫茎捻転、子宮外妊娠破裂などあります。

 

早期手術(比較的早い時期での手術)が必要なおなかの病気として、急性胆嚢炎、急性虫垂炎、上部消化管穿孔(厳密にいえば、緊急手術を要するものもあります)、大腸憩室の穿通・膿瘍形成、腸閉塞の保存的治療で良くならないもの、等々あります。この領域は、抗生剤投与、絶食、補液などで改善するものもあります。

 

腹痛の部位と痛みの周期(間欠性か持続性か)から推察される、おなかの病気の一覧を下記に示します。

 

急性腹症

 

突然に、身の置き所の無いような、激しい持続する痛みで、仰向けに寝てられないようなときは、迷わず救急車を呼んで、近隣の急性期総合病院に直行するのが良いと思います。

 

一方で、腹痛、嘔気・嘔吐、下痢などがありながらも、嘔吐や排便により諸症状が消失する(すっきりした)、発熱が伴わない、脈が落ち着いているなどは、薬局に行く、白湯の少量、やや頻回摂取、整腸剤などで様子を見て、症状続くときは昼間に医療機関受診でもよいかもしれません。ただし、「患者診ずして、診察(アドバイス含む)するべからずという鉄則」がありますので、あくまでも参考意見として留めてください。

 

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