消化管の検査
検査の流れの基本は、より簡便、低侵襲、安価なものから、より複雑、高侵襲、高価なものへと移っていくのが一般的です。
消化管は、口腔からトライツ靭帯(十二指腸と小腸の境目)までを上部消化管(食道、胃、十二指腸)、それ以下を下部消化管(小腸、大腸、肛門)と大別されます。
検診で行われる消化管の検査は、便潜血と上部消化管造影(バリウム)検査です。便潜血は、消化管出血を検知する検査で、偽陰性を避けるため、通常2回行われます。陽性であれば、医療機関受診を勧められ、大腸内視鏡検査が第1に行われます。ここで、大腸がんが見つかったとしても、根治が見込める割合が高いです。上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は、必要に応じて(患者さんの希望や何らかの上腹部愁訴がある場合)追加されます。
バリウム検査は、残念ながら、上部消化管の早期がんを検知する確率は高くありません。放射線技師が必要最小限撮影し、医師が読影しますが、診断には限界があり、ある一定頻度精査に回すというのが現状です。ただ、上部消化管疾患の早期発見に効果が全くないかというと、そういうことはありません。検診の普及や費用対効果から見れば妥当な事かもしれません。
それでは、消化管の病気を疑わせる症状で受診したときの、消化管検査の流れを考えてみましょう。血液検査と腹部単純X線は、ほぼ必ず、腹部超音波検査も大体行われます。腹部単純X線読影のポイントは、急性腹症であれば、free air(消化管以外のガス像で消化管穿孔を示唆する所見)とniveau(二ボー、腸閉塞時に見られる所見)、それ以外は主に消化管内のガス分布をみることです。腹部超音波検査は、消化管の検査としては、あまり有用ではありませんが、簡便かつ無侵襲であり、おなかの病気のルーチン検査として、ほぼ位置づけられています。
上部消化管の病気が疑われる時は、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を行うでしょう。この検査中に、色素散布(食道に対するルゴール、胃以下の消化管に対するインジゴカルミンなど)や狭帯域光観察(NBI:narrow band imaging)、拡大視効果を併せて活用することにより、早期がんが詳細に描出されるようになりました。また、患者さんの苦痛を軽減するため、細径ファイバーによる経鼻内視鏡も普及してきました。
下部消化管の病気が疑われる時は、大腸内視鏡検査や注腸透視(最近はあまり行われないようになってきました)、また最近ではCTコロノグラフィーという検査も行われるようになりました。
大腸内視鏡検査時には、色素散布、NBI、拡大視効果も同様に行われ、特に大腸の粘膜性病変に対するpit pattern分類は、日本発のエビデンスとして有用です。小腸病変が疑われる場合、バルーン内視鏡やカプセル内視鏡が行われることもあります。
これらの検査で、例えば消化管のがん(内視鏡+生検)が見つかれば、腫瘍マーカー(SCC、CEA、CA19-9など)を測定し、超音波内視鏡によって垂直方向伸展(壁進達度)の評価を行い、造影CTおよび必要に応じてMRIやPETを追加して、リンパ節転移の有無や遠隔臓器転移の評価が行われ、最終的な診断(原発臓器はどこで、どれ程進行しているか)がつきます。
こういった検査により、消化管がん以外にも、胃食道逆流症(GERD)、食道・胃静脈瘤、急性胃粘膜病変、慢性胃炎、胃十二指腸潰瘍、胃粘膜下腫瘍、腸閉塞、クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患、大腸ポリープ、虚血性腸炎、大腸憩室などがわかってきます。
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