開腹胆のう摘出後の合併症の相談

開腹胆のう摘出後の合併症の相談(2015)

【質問】:突然失礼します。
母が10月○日に、胆石による胆嚢摘出の為、開腹手術をしました。

 

その際に膵臓近くの嚢胞の癒着があり、剥がす際に傷がついて、膵液ろう、胆汁ろうになり、術後2週間で二回の手術を受け、現在も入院中です。

 

手術前にこのようなリスクの話が前もってあれば、仕方がないと思うのですが、詳しい説明は、家族1人だけ、手術の前日に聞いただけです。

 

セカンドオピニオン、手術をしないと言う判断が出来たのではないか?と悔やんでおります。

 

医師より、思ったより癒着が酷かったとの話がありましたが、仕方ないことなのでしょうか?

 

やむ得ないと言う話であれば、諦めもつくのですが、悔しくて、どなたかにお話を伺いたく、相談させていただきました。

 

また、現在、アミラーゼ7万、胆管が胆汁で溶けている、縫った場所も少し膿がある、との話を聞きました。
かなり危ない状態ではないのでしょうか?本人は喋れて、意識はあります。

 

上記説明があった翌日から、4日間、主治医は病院に居ないとの話もありました。
チームの若手の医師2名に引き継いてるから大丈夫との話でした。

 

こんな状態で主治医がいなくなるのも不安と疑心でいっぱいです。

 

数日様子をみるしかないとの説明ですが、毎日ヒヤヒヤ過ごしております。

 

様子を見るしか方法はないのでしょうか?

 

【お答え】:心痛お察しします。

 

まず、胆嚢結石症に対して、開腹で胆嚢摘出術を受けられたということですが、これは、有症状胆嚢結石症、なかでも急性胆嚢炎などの、症状の強い胆石症であったか、開腹歴(おなかの病気で手術を受けた既往)があったものと推察されます。通常は、腹腔鏡下胆のう摘出術が行われます。

 

次に、膵臓近くにのう胞があり、剥がすときに損傷して、膵液ろう、胆汁ろうを合併し、手術後2週間の間に、2回の再開腹手術を受けられたということですが、詳細(膵臓近くにあったのう胞について、2回の手術の目的と概要)は分かりませんが、のう胞は、膵管、胆管と交通を有するのう胞で、2回の手術は、ドレナージ(胆汁や膵液を体外に誘導する処置)、胆管空腸吻合であった可能性があります。

 

続いて、手術前の説明の不手際、セカンドピニオン、手術の内容、手術後の状態に対する不安、主治医の態度への疑心などの質問と判断します。

 

これらには、順調な経過とならなかった場合、医療者側と患者側で、シナリオのとらえ方が全くと言っていいほど変わってきます。

 

どういうことかと言いますと、手術前の説明(インフォームドコンセント)は、医療者側からとらえれば、患者本人とキーパーソン(この場合、夫か兄弟姉妹の誰か)1人で法的に問題ないと捉えます。一方患者サイドは、順調にいかなかった場合、身内の誰かから必ずと言っていいほど、「そんなことは全く聞いてない。どうなっているいんだ。」という意見が出てきます。

 

胆のう摘出の場合の合併症の説明は、ルーチンとして、胆管損傷、出血、腹腔内感染、一過性の下痢、などはあったと思います。胆のう摘出であっても、頻度の少ない合併症を含めれば、かなり多くのものがあります。膵臓の近くの、のう胞は、おそらく手術中に分かったものではと推測します。

 

セカンドオピニオンは、悪性疾患の場合、普及してきていますが、胆石症などの、よく見られる良性疾患の場合は、その医療機関で手術を受けたくない時を除いては、行われることはほとんどありません。

 

手術の内容ですが、胆のう摘出術は、炎症の程度によって、難易度が極端に変わります。「思ったより癒着がひどくて」はしばしばあります。そして、偶発的にのう胞があり、剥離中に損傷したことは、ミスではなく合併症と判断されると考えます。初回手術時の、のう胞損傷後の処置に関しては、議論の余地があるかもしれません。

 

2回の再手術後の状態に関しては、アミラーゼ値7万というのは、血中濃度ではなく、ドレーンからの排液アミラーゼ値だと思います。まだ膵液ろうは続いています。胆汁ろうも続いていると推測します。意識もしっかりし、よく喋れているということで、また主治医の先生から「大丈夫」とも言われているので、おそらくは大丈夫だろうとは思います。ただし、今の状況で「もう大丈夫」とは言い切れないでしょう。

 

主治医が4日間居ず、若手2人の外科医に任せていることは、2回の再手術後は保存的(再手術はしなくて経過を見る事)治療を行う方針となっていることだと思います。学会か夏季休暇だと思います。これは、現状のチーム化した外科医療では当然となっています。

 

統計的には、開腹胆のう摘出後の、重篤な合併症の発生率、死亡率は、決して高くはありませんが、0%にはなりません。

 

参考:腹腔鏡下胆嚢摘出術

 

中立的に答えておりますので、あまり参考にならなかったかもしれません。また、推測の域をこえていませんので、あくまでも参考意見としてください。

 

1. ご丁寧なアドバイス、心から感謝です。

 

とても、わかり易く説明して下さり、ありがとうございました。
今日は主治医以外のチームの先生から、丁寧なご説明を頂きました。

 

主治医の先生は説明頂いた通り、夏休みでした。
病院の方からも、誠意のある説明をして頂き、納得出来ました。母にも、今日、手術前にどんな説明を受けたかを聞きました。少し前に水嚢胞の癒着の可能性がある説明は聞いていたようです。

 

先生には、水泡には傷をつけないで下さいねってお願いはしたのよ〜笑とは、言っておりましたが、癒着が酷ければやむ得ないこともわかりました。合併症の判断になるんですね…。
二回の手術の説明も、お話頂いた通り、同じ説明を本日たまたま聞けた次第です。
同じお話を聞けたので、納得も出来、あとは、回復を気長に願うばかりです。

 

見ず知らずの者の質問に、こんなに親切にお答え頂き、心から感謝しております。
信頼おける先生が沢山いらっしゃる事がわかり、心強く思います。本当に有難うございました。

 

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