腸閉塞(イレウス)
腸閉塞とは腸内容物の肛門側への輸送が障害された状態で、腸管内圧の上昇により、粘膜浮腫(むくみ)、血流障害、血管透過性亢進や、粘膜バリア機能障害(bacterial translocation)から、ショック、播種性血管内凝固(DIC)、多臓器不全へと移行しうる病態と定義されています。
分類としては、1)機械的イレウスと2)機能的イレウスに大別され、1)の機械的イレウスは、血行障害を伴わない単純性イレウスと血行障害を伴う複雑性(絞扼性、こうやくせい)イレウスに分類されます。2)の機能的イレウスは、麻痺性イレウスと痙攣性イレウスに分類されます。
イレウスの症状は、腹痛、嘔吐、排ガスの停止が主なものですが、複雑性イレウスはより重篤化し、緊急手術が必要です。
【単純性イレウス】:開腹術後の癒着によるものが最も多いです。開腹手術後は大なり小なり癒着が起こります。キズが大きいほど、大きな手術ほど、出血が多いほど癒着は起こりやすいですが、イレウスが起こるか否かは、かなり運に左右されます。
単純性イレウスになると、おなかが張り、悪心・嘔吐、間欠的腹痛、排ガスの停止(おならが出ない)が出現します。嘔吐の性状は、閉塞部位によって変わってきます。小腸の下の方であれば、便汁様ともなります。小腸の上の方であれば、胆汁様となります。腹痛が間欠的(かんけつてき、持続型ではなく痛みが強まることと弱まることが交互に起きること)になるのは、腸が壊死(えし)を起こさず、生きているからで、ぜん動に伴って腹痛が増強してきます。
単純性イレウスでは、原則、入院、点滴、絶食、経鼻胃管、抗生剤で様子を見ますが、1週間以上この治療で改善しない場合、手術(癒着剥離術and/or小腸切除)になるのが一般的です。
単純性イレウスになると、腸に大量の液体が貯留してきます。血管内の脱水を伴い点滴が必要となります。抗生剤が必要である理由は、腸粘膜から腸内細菌が侵入し(バクテリアルトランスロケーション)、血液の中に入ってくるからです。経鼻胃管は、腸内容を排出せしめ、嘔吐を抑止するためです。以前はイレウス管という長い管が良く使われていましたが、これは患者さんがかなり苦痛であることや腸を破ってしまう危険性があることなどから、最近はあまり使われなくなってきました。
イレウスを起こしやすい食べ物として、昆布、海藻類、タケノコ、こんにゃくなどがあります。開腹歴のある方が、一般的に腸をきれいにすると言われている食べ物を、一度に多く食べると、腸閉塞になりやすいです。
例えば、虫垂切除といった小さな手術を契機に、単純性イレウスとなり、保存的治療で軽快しないため、開腹手術を受け、またイレウスとなり、また開腹手術を受けた(ポリサージャリ―と言います)といった方も、ごく稀にいらっしゃいます。まさに運と言わざるを得ません。
【複雑性イレウス】:腸重積やヘルニア嵌頓、S状結腸軸捻転、開腹術後の索状物や小腸の捻転など。
複雑性イレウスは、突然、持続的な激しい腹痛で発症します。腸の血行障害を伴い、腸は壊死(えし、腐ること)に陥ります。複雑性イレウスは、緊急手術が必要です。医師サイドは、イレウスに対して複雑性か単純性かの見極めが非常に重要となってきます。
イレウスは、概して腹部X線検査で、腸のガスが多いことが一般的ですが、複雑性イレウスでは腸のガスがあまり多く見られないこともしばしばあります。これをガスレス(gasless)イレウスと言います。
腸閉塞(イレウス)は急性腹症の中でも、一般的で、かつ緊急手術が必要か否かを見極めることが、医師サイドのキモとなります。
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