肝臓がん予防
肝臓（原発性肝細胞）がんの予防は、C型肝炎、B型肝炎ウイルスに罹患していどうかの検査から始まります。C型肝炎はHCV抗体、B型肝炎はHBｓ抗原検査です。これらが陽性であれば、肝障害の程度（正常肝、慢性肝炎、肝硬変）を血液検査や画像検査（腹部超音波検査、腹部CTなど）で把握し、発がんのリスクに応じて定期検査を受けることとなります。C型肝炎、B型肝炎の根治率（ウイルスの制御）も現代非常に高まってきています。
肝がんの発生は肝障害度が増すにつれて高まります。つまり正常肝より慢性肝炎が、慢性肝炎より肝硬変が肝がんの発生率が高まるわけです。したがって、発がんの高危険群が定期検査の頻度は高まります。
ウイルス性肝炎、肝硬変は徐々に減ってきていますが、最近、非アルコール性脂肪性肝炎（NASH)を背景に肝臓がんが発症するケースが増えてきています。アルコールは飲まないものの、脂肪肝が進み、単なる脂肪肝ではなく、脂肪性肝炎まで発症するケースです。実際、脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝炎の鑑別は難しいことがあります。
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