肝臓がん治療
（治療） 肝細胞がんに対する治療法は、肝細胞がんの大きさと個数、肝臓の障害度に応じて選択され、通常、肝細胞がん治療アルゴリズムにより決定されます。肝細胞がんの治療には、手術（肝切除）、「穿刺」局所療法、肝動脈カテーテル療法（肝動脈塞栓療法、肝動注化学療法）、分子標的治療薬（ソラフェニブ）などの抗がん剤による化学療法があります。
１） 手術（肝切除）：肝細胞がん治療アルゴリズムに照合し、肝切除の適応あれば、幕内基準によって、進行度に応じた術式を選択します。
２） 穿刺局所療法：ラジオ波熱凝固療法（RFA）、マイクロ波熱凝固療法（MCT）、エタノール注入療法（PEIT）がありますが、現在の主流はRFAで、腫瘍径3cm以下、腫瘍個数は3個以下が適応となります。
３） 肝動脈カテーテル療法：肝細胞がんがもっぱら肝動脈から栄養と酸素供給を受けていることから、栄養血管となる肝動脈を詰めて、必要に応じて抗がん剤を追加して、兵糧攻めにするというコンセプトです。
４） 全身化学療法：分子標的治療薬の経口剤ソラフェニブ（ネクサバールR）が、切除不能、進行肝癌に用いられることがあります。
肝細胞がんはウイルス性肝炎を背景として発症することが多く、肝の障害度が強くなればなるほど、発がん率は高まります。したがって、再発抑止のためには、インターフェロン、核酸アナログを使用して、ウイルス量を極力減らす必要があります。
（転移） 門脈を介した肝内転移が最も多く、次いで肺への血行性転移が多いです。
尾状葉原発肝細胞がん
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