腹腔鏡下幽門側胃切除
腹腔鏡下幽門側胃切除(Laparoscopic Distal Gastrectomy、LDG)は、1991年日本で初めて行われました。消化器外科領域の腹腔鏡下手術の中では、胆摘や結腸の手術に比べ、難易度が上がります
何故難易度が上がるかというと、完全腹腔鏡で行う場合、再建がややハードルが上がるということになります。
私の場合、おなかに5か所穴をあけ(5ポートアプローチ)、1)大網の切離、2)左胃大網動静脈の処理、3)右胃大網動静脈の処理、4)十二指腸の切離、5)右胃動静脈の処理、6)リンパ節郭清、7)左胃動静脈の処理、8)胃の切離、9)お臍の穴を4cm程縦に延長し胃を袋に回収して、体外に摘出、9)再建(ビルロートI法かルーワイ法)が大まかな手順です。ビルロートI法にするかルーワイ法にするかのポイントは、残胃と十二指腸の距離だけです。緊張なく再建(つなぐこと)が可能であれば、ビルロートI法、少しでも緊張あればルーワイ法を選択します。
進行度から見た一般的な適応は、EMRやESDといった内視鏡的治療では対処しきれない胃癌で、術前検査で、リンパ節転移がなく、固有筋層までの壁進達度の胃癌です。これ以上進行する場合は、開腹幽門側胃切除が根治性の面から軍配が上がると思っています。
審美性(見た目の良さ)と体壁破壊の少なさは、明らかに有利です。根治性が保たれる進行度の胃癌であれば、明らかにお勧めできます。ただし、病院と術者は選ぶ必要があります。これは、症例数が多い病院が確実です。症例数が少ない病院では、再建にまつわるトラブルが概して多いことと、リンパ節郭清が不十分になる傾向があると思っています。
ロボット手術支援システムのダヴィンチを使って、この手術を行っている施設もありますが、これは保険適応がありません。自費診療です。幽門側胃切除の腹腔鏡下手術に比べたロボット手術の優位性は、「あまりないというかほぼない」と思っています。平成30年4月からロボット支援手術が胃切除に対して一部保険収載されるようになりました。(2018/2/12記)
保険収載されている、おなかの病気の一般的な完全腹腔鏡下手術の難易度から幽門側胃切除を位置づけると、
胆摘<鼠径ヘルニア<脾摘<結腸切除<肝部分切除<直腸切除<幽門側胃切除<肝外側区域切除<膵体尾部脾切除<胃全摘
といったイメージが私見です。肝外側区域切除、膵体尾部脾切除は、出血のリスクが高いこと、胃全摘は胃空腸吻合の再建が高難度であることで、このような順番にしました。
安全性と根治性が担保され、外科医の技術がきっちりしていれば、胃がん、特に早期胃がんに対する腹腔鏡下幽門側胃切除は整容性と審美性から有用な手術と思います。
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